ちょっとした小話
学生時代からの友人S君と久々に話した
S君は学生時代からモテモテだ
大学はあの人気のKO大学だし
顔はイイし、お金はあるし、遊び方はスマートだ
だから結婚後も同年代の女性、そして奥様たち、女子大生など、
途切れる事なく遊びまくっていた
しかし、そんなに遊んでいても
一番気にしてるのは奥さんで
だからこの25年、夫婦の揉めた話は聞いたことがない
そんなS君がボクの工場にきて
真面目な顔で
「この年になって変だけどさ
俺、ある奥さんに惚れたみたいで、
今まで多くの女性と付き合ってきたけど
こんな気持ちになったの高校生以来じゃないかな
でさ、彼女に何とか振り向いて欲しくて、好かれたくて
いろんな話するんだけどことごとくスベるんだ
するとさらに慌てるってわけ
それで、とようくんを思い出してさ
オマエ、本当に女性と話すの上手いもんな
そのコツを今日は学ばせてもらおうと思ってさ・・・」
そこでボクはこんな話をした
「昔の会社の社長に連れて行ってもらった
札幌の有名寿司屋の大将が言っていたのは
北海道では有名店の寿司屋の板前でも技術は皆イマイチ
その理由はネタが豊富で、魚が新鮮で美味いから
何も仕事しなくても、客は喜ぶ。
それに比べて、江戸の寿司屋はネタが劣る分、酢の使い方
火の入れ方など、工夫がすごい」
「俺が北海道の寿司屋で、
とようくんが江戸の寿司屋だってことは
分かった、それでどうすりゃいいんだよ?」
「だから、今更、彼女を喜ばせるため面白い話をしようなんて
慣れないことはせずに、今まで通り、その君の持ってる素材で勝負すべきなんだよ!!
とようのドラ息子
男性/47歳/東京都/自営・自由業
2021-03-05 09:40