あの日があって、明日がある
10年前、仙台で被災して在宅避難を経験しました。
引っ越しの5日前の出来事でした。
今年の3月11日は木曜日。
あの日は確か、金曜日。
両方、生協さんの宅配日ということで、思い出しました。
いつも宮城の生協さんはお昼前だったか、夕方だったか、
当時住んでいたマンションの玄関まで宅配してくれていました。
地震あってから、翌日かな、
少し余震も落ち着いて階下まで降りていったら、そこに生協さんの発泡スチロールが置いてあったんです。
あの日、引っ越しの手伝いで長野から義母が来る予定でおでんを作ってあって、
煮込んだ圧力鍋は壁側に傾いて無事だったから、
生協さんの豆腐つくねをおでんに入れて食いつないだのを
すごくすごく味まで覚えています。
余震もあるなか、生協さん、配達して置いてくれてありがとう。
うちへの最後の配達が震災当日になるなんて。
東京に戻って加入した生協から、継続10年の感謝のバラが届きました。
これも10年。
震災も含め、自然の脅威を感じる度に思うのです。
自然の前に、人は小さな存在なんだと。
どうして、危険なものをコントロールできると思い込んで、また手を出そうとするのだろうと。
自分のちっぽけさを理解しないと、
人は自分にもまわりにも優しくなれないと思うんです。
おごってはいけない。優しくありたい。
そして、必死で仙台の出向先で頑張ってきた主人の努力が、報われない形で苦しんでいる今、
あの時の、見返りを求めず、
毎日をひたすら生きた時間を思い出して、
家族を守りたいと改めて思うのです。
乱筆乱文お許しください。
仙台での被災があって、今がある。
生かされた今の生活を、ただただ守りたいのです。
つねちゃんこ
女性/47歳/東京都/アルバイト
2021-03-10 23:59