プチスクープ案件

本部長、秘書、社員の皆様お疲れ様です。
私の会社では、ある疑惑のあった部長がいました。
若くして出世したエリートで、高学歴、高身長で今で言う「イケおじ」です。
そんなイケおじ部長には、カツラ疑惑がありました。
しかし、当然ながら誰も疑惑の解明まで至らなかったわけですが…
ある日私と部長で、ある現場に行くことがあり、ヘルメットをかぶり、1時間ほど歩いて休憩室へ入ったのですが、どういう訳か部長はヘルメットを被ったまま部屋を出てしまいました。
私は、ヘルメットを片付けたく、後を追い、部長がトイレに入ったのを見かけたので、すぐに私もトイレのドアを開けた瞬間！
なんと、ヘルメットを脱ぎ、丁度カツラを脱ぎかけの姿を見てしまいました！
私に気づいた部長は、冷静な顔をしつつも、手元が落ち着かず、私も視線を下に向けようと必死になりながら、「ぶ…部長、ヘルメットを片付けたいので、よろしいでしょうか？」と一言。部長も「ああ…すまないね」と一言。
一瞬の出来事でしたが、なんとも長く感じました。
当時の我が社にとっては、スクープだったのですが、私は部長の名誉のため、異動するまで胸に閉まっておきました。

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