案件
秋に山登りに行って、山小屋に泊まった次の
朝、いきなり雪がどーんと降ってしまったことがありました。
寒いし、真っ白で道はわからないし、必死の思いで山を下りてたどり着いた温泉宿には、登山
の人は泊められないと断られて、ガーン!
道にも迷ったのでもう夜で辺りは真っ暗。半べそかきながら2時間歩いてもう少し下にある
温泉宿にへろへろになってたどり着きました。
ここで断られたらマジで遭難だ、と恐る恐る入っていったら、まあ大変でしたね、もちろん泊まれますよーと、言われて、本当にほっとしました。
おまけに夕食の時間はとっくに過ぎてたのに、
ご飯を作って出してくれて、おまけに登山の人は、割引で安く泊まれるとのこと。
湯治の人が多い、テレビもない宿ですが、
夕食の美味しかったこと。温泉のあたたかく気持ちよかったこと。朝には鍵もないふすまをガラッとおじいちゃんが開けて入ってきて、寒くなかったかい、火鉢で暖まってなあ~と言いながら、火鉢に火をくべてくれました。
もー天国か、ここは!
あのときの恩は一生忘れません。30年も前のことです。泊めてくれなかったら、遭難してただろうなあ。
その後もそこには何回も泊まりにいきましたが、いついっても古くてどっしりして、お湯は最高、川の中の露天風呂もあり、素晴らしいお宿です。
あー、思い出したら行きたくなってきた。
コロナがおさまったらまた絶対行くからねー。
ぷりんアラモード
女性/62歳/東京都/専業主婦
2021-06-14 17:02