社員掲示板

本日の案件

本部長、秘書、皆様お疲れ様です。

私の忘れられない旅は今から20年以上前、友人とヨーロッパを電車で移動したときの話です。
その日はA国からB国へ夜行列車に乗る事になっていました。電車の終点C国は当時入国時にビザが必要で、乗り過ごしてはいけない、と車掌さんに「B国に着く30分前に起こして」とお願いして眠りにつきました。
翌朝 車掌さんが起こしに来たのは、予め時刻表で調べたB国到着時刻の1時間半前。起こすの早すぎだよ!と再び眠りにつき、迎えたB国到着予定時刻。電車が止まる様子はありません。遅れてたかな?と思いつつも到着時刻を30分、1時間と過ぎ、段々不安になってきました。
暫くして電車は何もない場所で止まり、ドーベルマンを連れたいかつい男性達が乗り込んできました。何やら乗客のパスポートを調べてる様子……
私達の番が来てパスポートを見せると、話しかけられましたが、言葉が全く通じず…
私達は有無を言わさず荷物と共に電車から引きずり降ろされ、電車は行ってしまいました。
ドーベルマンといかつい男達に囲まれ、何処かに連れて行かれるものの、自分達にこれから何が起きるのか全く分からず、拷問?売られる?いや…と最悪の状況が頭をよぎる中、ある建物に連れて行かれました。
建物の奥に通され、若い男性が持ってきた何ヶ国語かの辞書の中から、ドイツ語らしき辞書を選び、私達も持っていた日独辞書と合わせて会話をする事に。
私達はB国とC国の国境に来ており彼らはC国の国境警備隊である事、ビザがない私達はC国に入国出来ず1時間後に来る電車でB国に帰る事、彼は私達が逃げないための見張りであることがわかりました。
1時間の間辞書片手に色んな話をし、持っていたお菓子をご馳走し、電車に乗るときはいかつい男達総出で送り出してくれました。

この日は日本にはない夏時間から冬時間への切り替え日で、起こしてくれた車掌さんは間違っていなかったのを後から知りました。
今はC国に入国するにもビザはいらないし、今は経験出来ない、懐かしいハプニングです。

ポーレイ

女性/52歳/茨城県/会社員
2021-06-14 17:08

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