忘れられない旅
本部長、秘書、リスナー社員の皆さまはじめまして。
初めて投稿いたします。
私の忘れられない旅といったら、メキシコでしょうか。
数年前、前職を辞めてのアメリカ一人旅の途中、とあるロックフェスで出会ったメキシコ人家族。一緒になって音楽を楽しんだり、彼らのキャンプにまざって盛り上がったりしているうちに、「メキシコに来るならうちに泊めてあげるよ」と言われ、お言葉に甘えてお邪魔することに。
そこは小さな町のカフェを営む家。「飽きるまでいてね」との言葉にずるずると長居してしまい、近くの遺跡を案内してもらったり、メキシコ料理をふるまってもらったり、地元の暮らしに触れながらあっというまに2週間が経過。数々のおもてなしへのお礼を伝え、名残惜しみつつ彼らのもとを離れました。
翌日、少し離れた町で私を待っていたのは野良犬の集団でした。
本部長とちがい、運悪く脚を噛まれてしまった私。ほかに頼る人もなく昨日別れたばかりの家族に連絡をすると、彼らはとても心配してくれ、スペイン語が話せない私に変わって何軒も病院にかけあって狂犬病注射などをすべて手配してくれました。
結局、治療のためにさらに2週間、彼らのお世話になることに。最後はさすがのおおらかなメキシコ人も「こいつずいぶん長いな」という空気を感じました。とはいえお別れする際は「メキシコにはお前の家があるってことを忘れないでね」と温かい言葉をいただき、いつか彼らが日本に来ることがあれば、今度はうちに一か月とめてあげようと思ってます。
ともりんご
男性/48歳/東京都/自営・自由業
2021-06-14 18:01