案件
本部長、浜崎秘書、リスナー社員のみなさん、お疲れさまです。
あれは大学2年生の夏休み、北海道に買ったばかりの自分のクルマで一人旅に行きました。
知床半島のユースホステルに泊まったときのこと、晩ご飯のあと、泊まり合わせた人たちと交流するミーティングがありました。みんなで佐野元春さんの「約束の橋」を大合唱し、なんか仲良くなったところで「あした、みんなで羅臼岳に登ろう」みたいな話で盛り上がりました。
無計画で旅行していた私は、妙にテンションが上がり、その場で登ることに決めました。
羅臼岳は標高1800メートル、知床半島で一番高い山で、頂上から北方領土も見えるということでした。
私はそのとき、忘れてました。
登山向けの装備なんか持ってきてないし、何より生涯で登った一番高い山が高尾山、標高599メートルであることを。
当たり前ですが、超絶苦しい登山で、頂上に着いても曇ってて北方領土は見れず、下りはヒザがガクガクの状態で、ヘロヘロになりながらユースホステルに帰り着きました。
履いてた靴は、町履きのスニーカー、見事に破れてました。
翌日、観光よりも先に靴を買いにクルマ走らせたのは、いい思い出です。
30年以上経ったいまでも「約束の橋」がラジオから流れると、羅臼岳と破れた白いスニーカーを思い出します。
51番
男性/55歳/東京都/会社員
2021-06-14 19:13