突然の別れ〜寂しくて寂しくて寂しくて
やしろ本部長、浜崎秘書、聞いてください。先週の金曜日、娘が腹痛で学校を休みたいと言いました。この4月で小学一年生となり、行きたくないなぁ〜の気持ち2回目な様子。職場に無理を言って休ませてもらったところ、娘が『保育園の先生とパン屋さんへ行きたい』と言ってきたので、会いに行きました。保育園の先生は温かく迎えてくれ、そして、娘を抱きしめて元気をくれました。もう一つの願い、パン屋さんへも行きました。そこのご夫婦は優しくて、会うと旦那さんの作る美味しいパンと奥さんの笑顔で元気をもらえます。娘はクロワッサンがお気に入りで、いつも店の奥さんに『クロワッサン!!』と頼みます。しかし、その日、店頭にいたのは知らない女性店員さん。あれ?と思いつつ注文をし、支払おうと思ったら、娘が『この写真どうしたの?』と私に言いました。え?と思ったと同時に店主の旦那さんが『話そうかどうか迷ったのだけど・・・実は奥さん亡くなったんです』と。えぇー!!と思わず大きな声が出てしまいました。どうして?と聞くと、子宮がんで全摘出していたのだけど、転移もしており治療をしていたのだと。そんなことは、客の私に感じさせることもなく可愛く笑ってくれた奥さんでしたし、いつも不登校だった息子のことを心配してくれ声をかけてくれていました。息子が無事に小学校を卒業した時も、まるで自分の息子のように喜んでくれていた奥さん。買ったパンの支払いをしながら、あまりに急な話で旦那さんにも何と声かけて良いかわからず、『また、来ます』と店を出ました。娘が『ママ、お店のお母さん、死んじゃったの?ほんと?』との声に急に涙が溢れてしまいました。夜勤明けで帰宅してきた主人にも話して、中学校から帰宅した息子にも伝えましたが、主人も『えぇー!!』と驚き、息子は絶句。知らないうちに家族みんなが奥さんの温かい人柄に惹かれ、会えることも楽しみにパン屋へ通っていたことに気がつき、そこから毎日毎晩、あの奥さんのことが思い出され、涙が溢れます。私とそんなに変わらない年齢で、おそらく大学生や高校生のお子さんもいらっしゃったと思います。それでも、私の家族のことや育児や仕事のことを聞いてくれていた奥さん。旦那さんの作る美味しいパンと同じくらい大きな存在でした。時短営業の意味がコロナのことじゃなかったなんて。仕事で平日行けず、土曜日の昼に行けば良かったと後悔。寂しいです。
道産子アワチン
女性/50歳/東京都/会社員
2021-06-15 00:15