今日のボヤッキー　Vol.8.5 終戦日

母方の祖父。私のお爺さんは生き残って帰ってきた人です。
生前から私に、いいか？争ったっていいことなんてひとつもない。
人間誰しもケンカはするが、命を殺めるなんてするものじゃない。
お前の時代はせめて普通に暮らせる世の中でな。
俺は仲間とロシアでシベリア方面か満洲に向かう列車のどちらかへ乗り込む時が分かれ道だった。
仲間はシベリア、俺は満洲へ。
捕虜だったんだよ。
シベリアに向かっていたら俺は帰って来れなかったんだ。

祖父はそれ以上のことはキツい表現になるし、子どもだった私に凄惨なことを聞かせたくはなかったのだと思い、話はこれで留まっています。
帰国後も復興などすぐするわけもなく、今より辛い時期を十数年と耐えて平成の中期まで頑張り抜いた、私が尊敬する人です。

祖父が唯一戦時中の出来事を話してくれたので毎年この時期になると思い出します。

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