本日の案件
本部長代理、秘書、社員の皆さんお疲れ様です。
十数年前、親会社から出向してきていた社長と飲みに行った時の話です。
私の勤め先は100人ほどがワンフロアで働く会社で、社長も社長室があるにもかかわらず、みんなと同じフロアで働くのが好きで、切れ者で仕事が出来て、そのくせ気さくで、とても尊敬できる人でした。
当時私は部署での中間管理職だったのですが、上司と意見が合わずよく衝突しており、他の部員も私寄りの意見だったので調子に乗っていました。
そんなある日、その社長や他の経営陣と飲みに行った時、話の流れから上司の愚痴を社長にこぼしてしまいました。
ヒートしてついその上司のことを『あいつ』と口にした途端、ものすごい剣幕で社長に怒られました。
『上司のことをあいつとは何様だ!そもそも、第三者に上司のことを悪く言うようなことはするな! 特に、下の人間が見ているところでは絶対にするな! そんなことでは組織が機能しない!回せない! 上司がカラスが白いと言ったら、人前ではお前も白いと言え! そして、誰も見て無いところで、黒だと諭せ! お前がカラスは黒いと納得させろ! それがお前を中間管理に昇進させた意味だ!』
と怒られたのです。
このことは、その後も私が組織を回していく上で常に念頭に置いていることで、おかげでその後の数人の上司ともうまく連携して部署を運営し、今では部長として、その部署を預かるまでになれました。
が、その社長がカッコいいと思った、思わず惚れたのは私をそうやって叱責した後の一言です。
『いいか、中間管理職ってのはそういうもんだ。』
『オ・レ・は』
『そういうのが嫌だから、社長しかやらないんだ。』
これにはしびれました。
ちっとも嫌味じゃなく、カッコイイと思いました。
この他にもたくさん怒られたり、褒めていただいたりしたのですが、その後、1年程で他の会社にまた社長として異動してしまわれました。
あの社長から学んだことは、今でも私の心の羅針盤になっています。
まさじょろ
男性/54歳/東京都/会社員
2021-09-14 14:25