寝返り案件

本部長、秘書、リスナー社員の皆様お疲れ様です。

寝返りで思い出すのは、前の部署にいた元上司です。
その上司は社内でも悪い意味で有名で、自分の出世のことしか考えず、目上の人間には分かりやすくゴマを擦り、平気で部下を売る最低な人でした。

ある時その上司から、『ちょっと引継ぎしたいお客様がいるから一緒に行こう』と言われ、場所と待ち合わせの時間を決めました。
その後待ち合わせ場所で上司を待っていると、指定の5分前に上司から電話が。
『前のお客様に捕まっちゃって間に合わないから先に訪問しておいてくれ』とのこと。
何の事前情報もなく初対面でしたが、運良く気に入ってもらえたようで、案件の獲得にも成功しました。

結局上司は現れず、会社に戻ってから面談の内容と成果を報告しました。
すると、『そうか！じゃああとは俺がやっとくから大丈夫だよ』の一言。
まさかの上司の言葉に耳を疑いました。え？引き継ぐんじゃなかったの？お前何もしてないだろ？と怒りが込み上げ、『このお客様は私が引継がせて頂いたので、責任を持って担当させて頂きます。ありがとうございます！！』と部内に響き渡るように伝えその場を後にしました。

後で聞いた話ですが、どうやら上司はそのお客様の担当になってから一度も訪問しておらず、お客様から『新しい担当の人が全然来ない。うちの事はどうでもいいのか』と電話があったそうです。

相手が上司の名前を覚えていないのをいいことに、その事実を伝えず、平然と私に引継ごうとし、一緒に訪問する気も最初から無かったのだと確信しました。
それどころか案件を獲得した途端何事も無かったかのように自分の手柄にしようとする神経に唖然としました。

上司はその後他部署に異動。異動先で問題を起こし左遷され退職しました。
しかし人伝に、過去の担当取引先で、業績の良い先に転職したことを知り、ただでは転ばない精神に驚きました。

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