今日の案件

本部長、秘書、リスナー社員の皆様お疲れ様です。

今回の案件で是非読み上げて欲しいことがあるんです。

あれは11年ほど前の話です。
私は今年29歳になる平成4年生まれです。
11年前の3月に頭に滑り止めの東京の私立大学を受験し、その後東北大学の後期試験を受けるために新幹線で仙台に移動していました。その時に東北大震災が起きたのです。
当然1人で移動しており、福島から宮城に移動している最中でしたので、すぐに実家のある山形に帰ることもできずに、結局3週間後に実家に帰ることができました。
実家に帰った時には大学の後期受験はもうすでに終わり、尚且つ滑り止めの東京の大学の入学手続きも2日後に締切が迫っているという状態でした。

急いで手続きをして東京に移動することになったのですが、アパートなどを決める時間を作れずに、大学の計らいで、1か月は大学が準備したホテルで生活ができることになりました。初めての東京に来た山形の田舎者に新宿の街で指定されたホテルを探すには複雑すぎて、もはや別の国のようでした。
時間も遅かったとのでタクシーに乗ることにして、その辺のタクシーを止めて乗り込みました。
運転手の方は「東京には大学で？」と、私の荷物や身なりから察してくれたようで、会話を始めてくれました。
そのうち被災したことを話する流れになって「大変だったね。よくがんばったね。」と励ましてもらってすごく嬉しかったのを覚えています。お会計をする時に財布を出すと、「こんなお兄ちゃんからお金はもらえないよ。その金額でそこのサイゼリアで美味しいご飯でも食べろ。」と言ってくださいました。その後に「そんなことはできません」「いや、払うな」の押し問答を数回繰り返した後、結局支払わずにその日はそのタクシーを降りました。

次の日、学校方面のアパートを探しにホテルを出ると、昨日の運転手さんが「車乗っけってあげるから早く乗りな！」とまたもや送ってくれたんです。降りる時に「4時になったらこの降りたところまで来い」とホテルまでも送ってくれて、その後アパートが決まるまで毎日送迎をしてくれました
ただその方は一切自分のことを教えてくれなかったんです。
今でも本当に本当に感謝を伝えたいと思っています。
今の僕があるのはあのおじさんのおかげです！
この投稿、おじさんに届け！本当にありがとう！

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