惚れ直すって、こういうことなのかも。
本部長、秘書、リスナー社員の皆様お疲れ様です。
私が胸を締め付けられるほどキュンっとした出来事をお話しします。
私は介護福祉士です。仕事柄、認知症の方と携わることが多いのですが、コロナ禍という現実は認知症の方にとってはとても辛いもので、認知症を進行させてしまいます。
コロナ禍が始まる前、認知症がある1人の高齢女性Aさんは、旦那さんのことを心から愛されていました。
旦那さんが面会に来ると、毎回旦那さんの手の甲にキスをされ、旦那さんが久しぶりに面会へ来た日には「会いたかったー!」と、満面な笑みでハグをしていました。
旦那さんも、「ありがとう。僕も君に会うのが楽しみで待ち遠しかったよ。」と話され、誰が見ても満点のオシドリ夫婦でした。
そんなAさんと旦那さんは、コロナ禍が始まり長い間会えない日々が続き、再会が出来たのは半年後ぐらいでした。
面会時、Aさんの前に旦那さんが現れてもAさんは冷たい視線。
旦那さんが「久しぶりだね。元気だった?ずっと君に会いたかった。」と話すとAさんは...
「誰?あんたは誰?初めて会う人だね。」と話されました。
旦那さんは混乱されており、「僕だよ!君の旦那さん!分かるよね?」と話しましたが、Aさんは再度冷たい視線。
私もついに、Aさんが旦那さんを忘れたことを認識し、ショックを受けている旦那さんを見て心が締め付けられました。
ですが、その時...
「あんたは初めて会う人。あんたのことは知らんなー。でも、あんたは私のタイプだわ。私ね、あんたみたいな男が好き。」
と、Aさんが笑いながら話しました。
それを聞いた旦那さんは「ありがとう。ありがとう。本当に嬉しいよ。うん。ありがとう。タイプって言ってくれて本当にありがとう。」と...。
ドラマではなく、これが現実。
認知症は忘れていく病気と言われていますが、本能で愛していた人は体のどこかできちんと覚えているのだろうと思いました。
本部長、惚れ直すってこういうことなのかもしれませんね。
2人の胸キュンする出来事は、介護福祉士である私に大きな希望を与えてくれた気がします。
ゴリサ
女性/39歳/東京都/会社員
2021-12-13 23:14