あの香りで思い出す!案件
皆様お疲れさまです。
私はイチゴの香りを嗅ぐと、40年近く前に入院していたことを思い出します。
6歳の今頃、急性腎炎で入院し、完全看護の病院だったため、午後の面会時間でしか母に会えませんでした。
最初のうちは、病室やナースステーションなどが物珍しくて、そちらに気を取られていたけれど、家族と離れ、知らない子ばかりの大部屋。いつ家に帰れるかもわからず「帰っちゃヤダ!」と母に大泣きして訴えたのです。
それを聞いた父が、病院の近くの商店街で八百屋を探し、私の大好きなイチゴを買って来てくれたのです。
泣きながら食べたイチゴ。あの頃のイチゴは、まだまだ酸っぱかったなあ。
回診にきた先生も事情を聞いていたのか、「イチゴだなんて珍しいね~」なんてニコニコしながら声を掛けてくれました。
その日に爆発?して気が済んだのか、その後食欲がなくなって点滴を打つようにはなったけれど、退院が決まるまで母に「帰るな!」と言うことはありませんでした。
私にとって、イチゴの香り=6歳の冬の私です。
サファイア
女性/57歳/神奈川県/自営・自由業
2021-12-21 09:48