本日の案件
本部長、秘書、社員のみなさん、今日もお疲れ様です。
僕は樟脳(しょうのう)の香りを嗅ぐと、曽祖母のことを思い出します。
真夏の一番暑い時期に着るアッパッパー以外は、いつも和装でした。
今のように臭わない防虫剤なんてなかった時代です。
タンスに入ったたのは、和紙に包まれた樟脳。
そのせいで、彼女の家の玄関を開けると、ふんわりと樟脳の香りが漂いました。
畑に行く時も、買い物に行く時も、彼女にくっついて歩いたことを思い出します。
白寿で天寿を全うした曽祖母。
今でも街で和装の人とすれ違って、ふと樟脳の香りが鼻をくすぐると、幼少期の曽祖母との懐かしい思い出が脳裏に蘇ります。
かずぴー
男性/53歳/東京都/自営・自由業
2021-12-21 12:41