案件

私は金木犀の香りが鼻をくすぐると、それがどんな状況であろうと小学生1年生の通学路を通っている自分を思い出します。正確に言うと飛びます。その時の、状況、映像、色、音、声、服装、歩き慣れた道、匂い、弾む心までもが鮮明に蘇ってきます。
まさに、その時代に飛ぶのです。
あの頃は、何も考えずに人生で最も豊かだった頃でもあります。今は二児の父でアラフォーですが、金木犀の香りはいつでも、あの時代へ連れて行ってくれます。

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