お父さんごめんね
お疲れ様です。
私は、ぎんなんの匂いを嗅ぐと、幼稚園くらいの頃のことを思い出します。
当時、私はぎんなんの匂いを知らない状態で、両親といちょう並木を歩いていました。両親がぎんなんの匂いの話をしていましたが、私は鼻が詰まっていたのか、ぎんなんのあの独特の匂いを全く感じませんでした。なんとなくの森林のいい匂いを感じとった気がした私は、よかれと思って「ぎんなんってパパの匂いみたいだね」と言いました。
それを聞いた父は大変ショックを受けていましたが、私には、何で父がそんなにショックを受けているか全く理解できませんでした。
大人になって、当時は嗅ぎ取れなかったぎんなんの匂いを知っている今、ぎんなんの匂いと同じと言われた父が不憫でなりません。父本人は覚えていないかもしれませんが、なぜかすごく私自身でも色濃く記憶に残っているエピソードです。
アキえもん
女性/34歳/東京都/会社員
2021-12-21 18:06