少年の笑顔
つい先日、閉店間際に中学生の男の子が「母の誕生日用の花束をお願いします」と注文してくれました。予算を聞くと「あんまり予算ないんですけど…三千円」と言われ、ビックリ。花束の色合いを決めるのに、「お母さんは優しい感じと明るく元気な感じ、どちらが似合いますか?」と聞くと「優しい感じ!」と即答。私はこの時点で、母親の気持ちになってしまい、涙ぐみながら「よっしゃ、任せとけ!可愛い花束作るからね!」と思いながら作りました。出来上がり、花束を渡すとき、「親孝行だね」と言うと「いえいえ、この花束お母さん喜んでくれると思います!」とニコニコした少年の笑顔に、彼の幸せを強く祈ったのでした。花に想いを込める人の気持ちに触れる時が、最高に花屋冥利につきる瞬間です。
れんげ
女性/46歳/東京都/会社員
2015-03-04 16:00