本日の案件

何の音でしょう？　ただしおよそ半世紀前の音です。

ガシャ　グワッシーン
ギリギリギリ　バチン
ギュ～ンギュ～ン　ヴィーーーン！　ブーッ！

答えは、見栄っ張りで新しもの好きの父親が買ってきた、最初期の家庭用電子レンジの動作音です。
据置き金庫ほどの大きさがあり、持ち上げる際は気合いを入れないと腰をやられる代物でした。
引き手に埋め込まれたレバーを握らないと扉が開かず、しかも下開きで開け閉めが無駄に重々しい。
タイマーはダイヤル式で、他の操作ボタンは入と切のみ。なので時間設定もかなりアバウト。
スイッチを入れると中の円盤がやかましく動き出し、マイクロウェーブが出始めると本体が小刻みに振動するのです。最期はチン！ではなくブザー音。
そもそも現在のように豊富な冷凍食品があるわけもなく、御飯を温めるくらいの全くの宝の持ち腐れでした。現在は一万円程度で、機能も電気代などのコストもずっと優秀な品が手に入ります。家電はハシリは買わない方が良いと言う見本でした。あのレンジはどうしたんだっけ？今でも実家の倉庫にあるのかな？

1