子供の頃。
毎日のオヤツは、
季節の果物か、母の手作りお菓子だった。
母は戦争体験者で食糧難も経験していたし、田舎の大家族出身だから「食べ物が多い」ことが豊かさの象徴という考えが染み付いていた。それに子供はいつも腹を空かせていて、お腹いっぱいになれば幸せなんだと信じていて、まー、それはあながち間違いではないけど、
とにかく、一度に作る量が多いのだ(笑)
甘いフレンチトーストにメープルシロップをかける。
子供3人と、母を加えて4人で、食パン2斤分は作る。
そして翌日は決まって、大量の耳フライにシナモンシュガーをかけたものが山盛りになっている。
オーブン焼きのカスタードプリンも毎回20〜30個くらい焼く。一人5,6個食べ放題である。
自家製の揚げたてのポテトチップスやカキ餅。
とにかく大皿に山盛りにしないと気がすまないのが母である。
春秋の オハギなど言わずもがな、である。
50個くらい作る。3日くらい朝飯とおやつはオハギか続く。
言っときますが、
40年くらい前とはいえ東京都世田谷区の話である。
西瓜などは、大玉1個分は切る。それをタライ桶に入れておいて、台所の板間に直に座って、4人でタライを囲んでひたすら西瓜を貪り食う。
桃や梨やらビワも同じ方式である。
ちなみに、つい最近まで、世田谷区〜調布〜稲城 あたりは梨やブドウの名産地だったのですよ。
そんなこんな、夕方にいつも腹いっぱいになってた。
やがて、3時間もすると、晩御飯がやってくる。
鍋いっぱいの炊き込みピラフ。鍋いっぱいの肉ジャガ。コロッケ&メンチ40個。特大ハンバーグ etc
基本『鍋いっぱい』『大皿山盛りいっぱい』な母である。
思えば、豊かだったし、
少なからず今の自分の仕事のスタイルにも影響している。
コーギモモ
男性/57歳/神奈川県/飲食業
2022-09-09 01:42