〜一番見られた日案件〜

私が一番見られた日は、結納で夫の生まれ故郷を訪れた時です。

金屏風の前で芸能人並みの婚約発表をして、フラッシュの嵐を浴びました。

「東京の人が来たー」「うちの子ども初めて東京の人と話すんです」
など東京出身というだけで珍しがられ、お隣さんやご近所の方も挨拶に来てくれました。

注目される事が苦手な私は見世物になった気分で生きた心地がしませんでした。
入籍前なのに、ドヤ顔で「俺の嫁」と紹介する婚約者の言葉にモヤモヤ。

結納と食事会の準備をしてくれた義理の両親・祝福して迎えてくれた地元の方・嬉しそうな両親の顔を見ると文句も言えず、必死で笑顔を作りました。

これからの人生で、大勢の人に注目される事なんてもう訪れないと思います。
今振り返ると、二度とない貴重な人生経験でした。

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