本日の案件
思い出のラーメンについて語らせて下さい。
今から40年ほど前のDVDもスマホも無かった時代の、私の休日の過ごし方の王道は、銀座の並木座で2本立ての邦画の名作を観て、有楽町ビル地下にあった「中本」で余韻に浸りながらラーメンを食べると言うものでした。このルーティンを何度繰り返したことでしょう。
中本と言っても今人気のチェーン店では無く、一店舗のみの老舗です。ここのラーメンは当時珍しかった硬めの極太麺で、スープは黒に近いほど色が濃いのに塩辛くなく、ほのかな酸味すら感じさせる醤油味。具材はあえて噛み応えのある赤身で煮込んだチャーシューに、たっぷり添えられたメンマ煮、そして多量の三つ葉が盛られていました。
この三つ葉の風味が食感のアクセントになり口内をさっぱりとさせ、スープを飲み干し完食した後でも、くどさが残りません。三つ葉は時期によりとても高価になりますが、いつ行っても山盛りで、こちらが心配になったほどです。
この「中本」は半世紀近くの歴史ののち、惜しまれつつ7、8年前に閉店してしまいました。似た味を求めて食べ歩きしてますが、未だに出会えてません。書いていたら口が中本になり、また無性に食べたくなってしまった…。インポッシブルな飯テロ!本部長、恨みます。
ロボタン勲章のボッチ
男性/65歳/東京都/会社員
2022-10-27 10:53