此方には此方の、彼方には彼方の……てな話。
彼我の同類のものを比べて優劣を論じるというのは、実はあまり好きなことではない。
どちらが優れているかとか、どちらが面白いかとか。それは個人の好みで受け止めておけば良いことではないか、と思っている。
スポーツでも、広い意味での芸術でも、企業経営の在り方といったお固い話であっても、彼我の差というのは必ずや生まれてしまう。
その差がなぜ生まれるのか……なんてことを考えてみると、根源的には国民性とか、もっと言えばその国の“生い立ち”みたいな要素が強く影響しているのかも知れない。そんな気がする。
そこでその差を取り上げて優劣を論じたらどうなる?
大袈裟に言えば、どちらかの国民性を『劣等』と決めつけることになりかねない。
こうなると由々しき事態である。
ふたつの同類のものを比較して優劣を論じても、たいして意味のあることが出てきそうには思えないし。
それよりも、差があるという現実を認めた上で、「あちらにはあちらの、こちらにはこちらの、それぞれにおもろいところがあるぞ」と発見していった方がよっぽど愉快である。
鴻の親父(おおとりのおやじ)
男性/66歳/埼玉県/居酒屋やってます
2022-10-30 22:58