ごはんにまつわるいい話。
本部長、秘書、リスナー社員の皆様お疲れ様です!!
ごはんにまつわるいい話ですが、
僕はフランス料理のシェフをしております。
趣味でやっている三味線と和太鼓。
その先生と後輩弟子の母親が胃ガンで亡くなっておりまして。
二人が亡くなる直前、既に今と同じく料理人をしていた僕の料理を食べたいと言っておりました。
しかし時間やタイミング、そして何よりご本人の体力的に叶わなかった過去があります。
悔しく、後悔のモヤモヤとした数年が流れ…
ある日、職場の納品業者から仲良くなり友人となった方から。
「知り合いのお母さんが末期ガンで、もう…食事に行くことが出来ない。病院に掛け合って病棟の多目的室で家族となら食事会を開けるんだけど…料理をつくってくれないか?」
運命なのでは!?
と、感じすぐに是非にとやらせて頂きました。
普段の仕事との兼ね合いや準備、当日の運搬。何よりご本人の体力的に食べられるメニューを考える事等色々大変でしたが。
ご本人も御家族も大変喜んで頂き。
未熟ですが、悔いのない、料理人としての心を込めた最高の仕事をさせて頂きました!!
後日聞いたのですが、お母様ご本人は前日までスプーンいっぱいのスープすら召し上がらないほどに弱っていた様で…。
しかし、当日一緒にしっかりと食事をされ、
ご家族の涙の滲む笑顔を今でも覚えております。
後片付け後、数ヶ月後また食事会をお願いしますと御家族に言われ、
もちろん!!と答えその場を後にしました。
しかし、その数週間後お母様が息を引き取ったと報せを受けました。
ショックで悲しかったです。
ですが…
後悔のない料理を作れたこと。
何よりも、三味線と和太鼓の先生や後輩弟子のお母様の事を思い出し、即座に動けた事に料理人として良かったなぁと。幸せだったなぁと。
その時の病院での経験、ご本人と御家族の笑顔が僕の今の原動力の1つです。
食は人を幸せに、笑顔にしてくれます。
「おなかいっぱい。しあわせいっぱい。」
です!!
先日、その御家族に、僕が今やっているお店に食事に来て頂けまして。
ありがとうございますとお互いに笑い逢えたのもとても嬉しい出来事です。
もっちり侍
男性/37歳/東京都/会社員
2023-01-26 17:41