父子で作った手作り餃子

本部長、秘書、お疲れさまです。
私は父子家庭で育ちました。育児放棄気味の母に変わって、父が3兄妹を引き取ってくれましたが、仕事もあまり休まず、働き詰め。下の子はまだ小さく、上は不登校だったので「私がしっかり、お父さんを支えなきゃ」と常に緊張の日々でした。

小学校低学年だった私は、まともな料理など作れず。家族も不満だったと思います。そんな私に働きづめの父が「たまには一緒に餃子でも作ってみようか」と声をかけてくれました。本当はゆっくりと寝ていたいだろうに…

まずは買い物に行き、料理本に書いてあるように二人で作ってみました。最初はうまく包むことが出来なかったけれど、何個も包んでいるうちにだんだんコツを掴んで、楽しくもなって、家族4人がお腹いっぱいになる量を作り上げました。その餃子のお味は大成功。とっても美味しくて、あっという間にみんなたいらげてしまいました。

数年前の父の日、何をプレゼントしようか悩んだ挙げ句、その思い出の餃子を夫と一緒に作って贈ることにしました。数日食べられるように作ったはずなのに、「美味しかったから、1回で全部食べちゃったよ？」とちゃめっけたっぷりに言う父。

そんな父は今はもうおらず、餃子を作ることも一緒に食べることもないけれど…餃子は私のソウルフードになりました。美味しい餃子を食べると、唯一の親だった父との思い出がふと蘇ります。野菜たっぷりのジューシーな餃子が大好きです。

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