徒然に、徒然に……
食べ物の話題に溢れた掲示板、沢山の書き込みを読んでいて、ふと思い出したことがある。
「日本人の食事というのは米のご飯を食べるのが主な目的で、ご飯を食べやすくするために惣菜(いわゆる“おかず”)があるのだ」
中学の時、教頭先生が特別授業で話してくれたことです。
思い返せば、昔の食卓ではおかずは質素なものでした。
炙った鰯、沢庵と佃煮、それに味噌汁。
鰯が目玉焼きに代わった日には気持ちもウキウキしたっけ。
昨今、米のご飯はすっかり脇役に追いやられ、下手をすれば炭水化物として忌み嫌われる世情となった。
食卓上の主役は華やかなりし?お惣菜。
単なるボタンの掛け違い程度のことなのか、私にもよく判らない。
「日本人だから米を食え」が正論かどうかもよく判らない。
「日本人は米食わねえとチカラ出ねえんだよ」とは昔、家の近所で新築工事をしていた大工さんが言ってたことだ。
その大工さんが言ったことが論理的に正しいのかどうか、そう言えば考えたこともなかったなぁ。
ひとつハッキリしているのは、パンを沢山食べてもどうにも腹は満足しないという経験則だけ。
だからといってパンがよろしくない、などと言うつもりもない。
私だってバゲットを旨い旨いと一本丸々食うことがあるのだ。
そしてパンもパスタもラーメンも、言わずと知れた炭水化物。
だが、何故か米よりも心理的に優遇されているような気がしている。
私は結構な西洋かぶれと自認しているが、死ぬ前の最後のメシは何が食いたい?と聞かれたら迷うことなく「梅干しのおむすび」と答える。
梅干しひとつあれば、茶碗一杯分のご飯が食えるんだよ。
仰々しく華やかな“おかず”がなくってもさ。
やっぱり、米を食おうぜ、と言いたいのかな私も?
鴻の親父(おおとりのおやじ)
男性/66歳/埼玉県/居酒屋やってます
2023-01-27 16:55