大当たり
本部長、秘書お疲れ様です
いつも配送の車両の中で楽しませて頂いております。
本日の案件ですが、僕の大当たりは、かれこれ20年以上も前になるでしょうか、毎年3月に新潟県の浦佐町(田中角栄氏の地元)に続く毘沙門天での奇祭『裸押し合い祭り』なるお祭りに、仲の良かったペンションのお父さんに誘われて初めて訪れた時の事です。
節分などの時の餅まきなどのように、紅白のお餅などか撒かれたり、弓張り参与(ゆみはりさんよ)というもので、祭りで使っている提灯がお堂の長屋根の数カ所から放られ、境内に集まった人々がそれを奪い合う形で、提灯の竹ひごや和紙などのほんの一部でもゲット出来て持ち帰る事が出来たらラッキーで、皆さん大事そうに持ち帰るのですが…
僕が初めて参加したそれは…
僕の目の前に提灯が飛んで来たものに周りの人達が群がるようにウワァ〜っと来て、足元も雪でやや斜面だった為に僕は膝から落ちてしまい腹這いになるように雪の上に…
起きあがろうとして、腹の下に着いた手を動かそうとした時に、おや?お腹の下に何かある???
それを両手で掴み、ヒョイと立ち上がると僕の周りではたくさんの人たちが雪の上に這いつくばって白い提灯の残骸を探してたいるんです。
お腹の前に拾いあげたそれを手に、僕はぼぉ〜っと立っていたら、青年団のお兄さんに危ねえから外に出てろ!!と、群衆の中から引っ張り出されました…
僕が手にしていたのは、そう、皆さんが血眼になって奪い合っていた提灯、しかも持ち手が取れただけの丸々のものでした。
何年も見に来ているという観光の方や警備で来ていた警察官の方からも、危ないから腹の中に隠しておきなさいと言われました。
そして、こんな丸々取った人は未だかつて見た事が無いとも。
丁度、その頃、ペンションはメインバンクの倒産等で大変な時だからと提灯はペンションのお父さん・お母さんにプレゼントしちゃいました。
僕の大当たりはとりあえずこんな感じです。
吾輩は人である名前はまだ無い
男性/50歳/神奈川県/会社員
2023-02-08 18:23