本日の案件
本部長、秘書、社員の皆様お疲れ様です。
私の中の名物先生……それは小学校1年生のときの担任の先生です。
4月学校が始まってすぐ、クラスの子供たち全員に一冊ずつ金子みすゞの詩集を配ってくれました。他のクラスの子達は持ってなかったので、たぶんあの先生の独自の取り組みです。
詩集から一遍暗唱するごとにシールがもらえるので、私ふくめクラスの子たちはこぞって詩を暗唱していました。
「みんな違ってみんないい」で有名な『私と小鳥と鈴と』など、
当時は意味も分からず暗記していたけれど、大人になった今になってもずっと、私の中に大切に残っている言葉があります。
あの時もらった詩集は今でも手元に置いています。すっかり古びた表紙を開くと、もらったシーが貼ってあったり当時の拙い文字が書いてあったりほっこりすると同時に、今読んでみても味わい深い金子みすゞの詩の世界に心が洗われます。
「みんな違ってみんないい」という価値観は今の私の中にも根付いていると思います。無意識のうちにそれを覚えることができたから、私の世界は少し優しく美しく見えているのだと思います。
当時の幼く純粋な私たちに金子みすゞの世界に出会わせてくれたあの先生に、とても感謝しています。
ひのひの日の向かい
女性/29歳/東京都/会社員
2023-03-02 17:35