あの時から12年

私は今、福島県の浪江という街にいます。
12年前に叔父と叔母を亡くしました。
先祖代々の墓は原発事故により立ち入れない状況です。
昨年にようやく新しい墓を設ける事が出来遺骨を納骨出来ました。
叔父叔母の子、私の従妹は当時中学を卒業したばかりで運よく生き残れました。
私達夫婦が引き取り育て昨年末に結婚し宮城で新しい家族をスタートさせました。

震災により2万人以上の死者行方不明者が出ています。
2万通りの人生の終焉があったのです。

叔父さん、叔母さん。娘さんも来ています。
娘さんの旦那さんも来ています。
慣れ親しんだ浪江の地であの世でも仲良くお過ごし下さい。
大堀の叔父さんが作った相馬焼の夫婦湯呑を供えます。
生前と同じ様に縁側でお二人が浪江の街を眺めながら寛いでいらっしゃる姿が目に浮かびます。

これまでも、これからも、あの日あの時の事は忘れる事はありません。

合掌

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