先輩、あの時はごめんな祭…
本部長、秘書、スタッフの皆様、リスナー社員の皆様、そしてスポンサー様、お疲れ様です!いつも楽しい番組をありがとうございます!
さて、本日の議題でもある先輩ごめんな祭ですが
あれは私がカメラマンになってまだ3年目くらいの頃、会社の先輩と初めて2人で合同写真展を開催しました。
会場は必ず誰か1人在廊しておく必要があるので基本的には私がほぼ毎日の様に在廊していました。
会場にひとり、50代くらいの男性が入ってきて写真をジーッと見つめています。その人が見ているのは先輩の作品ばかりで私の作品はちょろっと見たら次、という感じです。
作品を全て鑑賞されたその方が私に
「これらの作品は全てあなたが撮影されたものですか?特にこれと、これと、これと…これはいい作品ですねぇ」と。
そうです、その方はこの写真展が2人で開催しているものとは知らずに鑑賞をされていたのです。そして、その方が褒めた作品は全て先輩の撮影した作品…。
会場には私とそのお客さんの2人だけ。私は何故か咄嗟に
「はい、全て私が撮影しました。」
と言ってしまいました。
それからそのお客さんは先輩の作品を褒める褒める……そして、他人の作品で褒められる私…。
お客さんが帰り際に
「いや〜本当にいいものを見せてもらいました。これ、少ないですが活動資金にでも充ててください。」と封筒を渡してくれました。
中を見ると現金一万円。
1人になった会場で色々な感情が私の中に生まれました。
流石にこの現金は自分の懐に入れることはできない…この一万円で先輩とご飯にでも行こうと思い先輩をご飯に誘ったのですが
「いやいや、後輩に奢ってもらうのは流石に悪いよ。その気持ちだけでも十分嬉しいから。」
と逆に私の方が奢られてしまう結果に。
いまは私が独立して退職してしまったのでその先輩とは別々の職場にはなりましたが
いまでも仲はいい感じです。
タクマのキムラー
男性/40歳/岡山県/自営・自由業
2023-08-29 09:38