酒は飲んでも…

もう10年近く前でしょうか。
お酒の席で気分が悪くなり路地裏でしゃがみこんでしまっていた私に
駆け寄ってきた当時の彼が一言「大丈夫？」と下から覗き込んできました。
声を出そうとすると声以外のモノが出てきそうになってしまい何も言えない私の「水が欲しい」ジェスチャーは伝わらず
「え？何？気分悪い？それともオレ何かした？」と、更に顔の真下をキープしてくる彼。

いよいよ本当にもうダメだ！となり、力の限り彼をセーフティーゾーンまで押し出したというのに
その努力もむなしく「あっち行けって？やだよ、ちゃんと言ってよ。オレのこと嫌いになった？」と
真下に再度滑り込んできたその時、限界がきました。

おわった。

後日、彼は酔っていたので覚えていないと優しい嘘を吐いてくれましたが
「顔が熱い！」とトイレに駆け込んで行った後ろ姿が今でも思い出すたび辛いです。

…お酒は計画的にね！

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