案件　大崎から五反田

本部長、秘書、リスナー社員の皆様お疲れ様です。
みなさんの感覚では、山手線はどの駅とどの駅の区間が一番短いと感じますか？私は大崎駅と五反田駅区間が一番短いと感じています。
その短い区間での思い出話を一つ失礼します。
17歳の時、品川でバイトをしていた私は山手線の車庫でもある大崎に住んでいました。
山手線には一日に何本か大崎駅止まりがありますよね。私にとっては大崎駅止まりでも問題はないので、いつも同じ時間の大崎駅止まりの山手線に乗って帰っていましたが、バイトで知り合った一つ上の大学生は五反田に住んでいて、方向が同じだからという理由で一緒に帰るようになりました。彼は五反田駅なので、大崎駅止まりの電車ではなく次の山手線に乗ればいいのですが、何故か私と同じ大崎駅止まりに乗っていたのです。いつも2人で大崎駅で降りて、そのまま彼とはホームでバイバイして別れるスタイルだったのですが、次の山手線が来るのを待つ彼の後ろ姿を...いつからか愛おしく思い始めた自分がいました。
ある日、私は彼にこう言いました。
「五反田まで一緒に行っていい？五反田の吉野家に行きたくなったからさ。」
と言うと彼は、「え！？じゃあ歩く？大崎と五反田って歩ける距離だし。」
そう言われて、その日は大崎駅止まりの山手線に乗り、2人で大崎から五反田まで歩きました。
山手線なら1分も経たないうちに五反田へ着くのに、歩くと15分ぐらいあって...。
私たちが線路横の道を歩いていると、山手線は何本も何本も私たちの横を通り過ぎていきました。
そこで気がついたことがあるのです。
何故か彼が五反田までの道をスタスタ進むので、「なんか、大崎から五反田まで慣れてるね。この辺は地元なの？」と聞いてみると...
「いや、地元じゃないけどこの道は毎日歩いてるから。」その言葉に、ドキっとした私。
そう、彼はいつもその後に来る山手線には乗っておらず、私が大崎駅から遠ざかった後に五反田まで歩いて帰っていたのです。
少しドキドキしましたが、自分の勘違いだと嫌なので、「体力作りのために歩いてたの？」
と聞いてみると...
「そういうのさ、やめてよ。なんで俺が遠回しに気持ちを伝えてんの分かんないの？」
と告白をされました。結局、その後は吉野家には行かず..2人で...深夜の焼肉店に行きました！

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