『首尾一貫』とは

機動戦士ガンダムの生みの親、富野由悠季 監督 82歳。

現在、新潟で行われているアニメフェスティバルのトークショーにゲストで登壇されたそうです。

富野さんというと、
20代で手塚治虫の『虫プロ』に就職し、演出家としてメキメキと頭角を現し、特に仕事の早さでは、同じく仕事の鬼の手塚治虫に重用されたという。結局『鉄腕アトム』は全話数の半分以上が富野さんのコンテ、1/3 以上が富野さんの演出であるそうな。

凄まじい忙しさだったそうだが、当時を振り返り「手塚治虫なんかに潰されてたまるか」とがむしゃらに働いたそうです。

時は流れて、フリーの演出家となり、人手不足で困窮していた、高畑勲 監督・宮崎駿 チーフアニメーターの元『アルプスの少女ハイジ』や『母をたずねて三千里』など、アルバイトでコンテを切る富野さん。

相変わらず仕事は早いが、二人がちっとも富野さんのコンテ通りの演出をしてくれないという。腹を立てながらオンエアを見ると、富野さんの予想のナナメ上を行く出来の良さ。そレにまた腹をたて「宮崎シュン(駿）のヤロー、絶対に潰す！」と、二人が納得するコンテを切ることに執念を燃やしたという。

エヴァの庵野さんによれば「富野さんはずっと『仮想敵』と闘いながら仕事してきた人」だそうで、平成に入って旧作エヴァのブームが起きた時には「エヴァンゲリオンだけは潰さないといけない！」と言ってましたし。

5年くらい前に『Gのレコンギスタ』という新しいガンダムが公開された時には、当時話題になっていた新エヴァと鬼滅の無限列車を引き合いに出して「この映画で、エヴァは潰します。鬼滅も潰しに行きます。それぐらいの気持ちじゃなきゃ70 にもなってアニメ監督なんか出来ません」と言っていました。

そして、先日のトークショー。

『若いアニメスタッフの皆さんへ一言』という司会者の問いに「若い皆さんには、ぜひ『宮崎は潰す』という気持ちで仕事して下さい」とのお言葉(笑)

なんかスゲー(笑)

『ブレない』とはこういうことか、と思います(⁠◡⁠ ⁠ω⁠ ⁠◡⁠)

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