表現の自由
某 自治体が認定している『不健全図書』について、著名な漫画家の皆さん数百人が反発している。
指定された作品は、大手通販サイトで買えなくなり、実害がある、とのこと。
それらを審査している審査委員会といったものを、傍聴はできないらしい。正しいことしてるなら、なぜ非公開なのよ(笑)
漫画に対して、やれ有害図書だなんだ、という運動は、各自治体のPTAや有志の婦人団体などが展開するわけで、まぁ、僕が子供の頃からあり、話によると僕が生まれる前からあるらしいけど、僕の知る限り50〜60年、これらの運動が何かしらの実利を社会にもたらしたところを見たことがない。
子供は好奇心旺盛で、親が眉をひそめるようなものが大好きだ。
いくら視界から遠ざけても、取り上げても、貸したり借りたり、どこかで閲覧できる、みたいな情報はあっという間に広がる。ましてや今はSNSもネットもある。
結局は発禁を受けたクリエイターだけが損害を被る。
僕が子供の頃も『有害図書』と言われた漫画もあり『8時だよ!全員集合!』『俺たちひょうきん族』などは「低俗番組」と言われたけど、数十年たってみれば、皆が懐かしいとDVDソフトが売れたりするじゃない。
ウルトラマンや仮面ライダーにはいかがわしい部分もあったけど、正義感や優しさ、ユーモアなども表現されていた。
ドラえもんにもアンパンマンにもブラックなところはあるし、セーラームーンにだってセクシーなところもある。スカロケだって清廉潔白なだけの番組ではないよね(笑)
1950年代の『悪書追放運動』に対して、手塚治虫は「勉強や宿題だらけの子供にとって、漫画は頭のオヤツです」と言った。
それならば、ただ甘いだけのお菓子に、ひとつまみの塩や苦みを加えることで、味わいを深めるようなものだ。人生で味わうものってそういうものじゃない。
単なる『表現の自由の侵害』じゃないかと思う。
コーギーモモ
男性/57歳/神奈川県/飲食業
2024-03-24 09:10