案件
3年前の入社式。
バクバクの心臓と痛むお腹を押さえ、ONE MORNINGを聴きながら出社。知人からの励ましメッセージに涙を浮かべつつ、なんとか本社のあるビルに到着したあの日。
私はコロナ禍真っ只中の就活生だったため、本社を訪れるのは説明会以来でほぼ1年ぶり。それ故オフィスの階をど忘れ。エレベーターに乗ってから「やば、何階だっけ…」と焦り、さあどうする和室の畳。
最初に乗った手前、何か押さねばと勘で「4階」をポチ!
しかし、同じく新人らしきスーツ仲間は「2階」をポチ。これは…と、2階で扉が開いた瞬間全員が私にお辞儀して降りていき…それを笑顔で見届け、一拍置いて何事もなかったかのように私も降りると、正解の景色が。
ヒールの音と気配を消して、あくまで「階段から来たよ?」感を出すも、多分バレてただろうな…
和室の畳
女性/25歳/神奈川県/会社員
2024-04-02 14:10