本日の案件
あれは30年近く前、
年末に友人と仙台へ旅行に行きました。
その日は仙台駅から仙石線に乗って松島方面に向かうところ、
間違えて名前が似ている山形へ向かう仙山線に乗ってしまいました。
間違えていることを疑うこともなく、さらに友人とおしゃべりに夢中になって、しばらく気づかずに乗っていました。
なんかおかしいと気づいた時にはだいぶ山深いところまで来てしまい、
慌てて着いた駅で降りてしまいました。
私は生まれも育ちも東京なので、山手線で乗り過ごした感覚でとっさに降りてしまったのです。
降りた駅は真冬の雪深い無人駅‥‥各駅停車しか止まらず、次の電車は4時間後。
携帯電話もない時代。私達はタクシーを呼んでなんとか少し大きい駅まで行こうと考え、駅の公衆電話からタクシー会社に電話しましたが、
今の時期は雪が多くて駅まで行けないとのこと。
絶望の底に落ちた私達は、この寒空の下、4時間も耐えられる自信もなかったので、
自力で隣の少し大きな駅まで歩いていくことにして、
大きな荷物を抱えて雪道を30分ほど歩いていました。
見えないゴールに心折れそうになっていた時、通りかがった車が止まってくれました。
どうしたの? と話しかけてくれたのは2人のおじ様。
訳を話すと駅まで乗せてってくれると。
その方達は、JR仙台駅の職員さんでした。
たくさんお礼を言いましたが、
「いやー、本数が少ないのは私達の責任もあるから‥」とお気遣いの言葉をかけてくださいました。
その後は無事に隣の駅から電車に乗って、
仙台の旅を続けることが出来ました。
あの時、助けて頂け頂けなければ、
どうなっていたことやら。
本当にありがとうございました、と今でもお伝えしたいです。
さかゑ
女性/50歳/千葉県/会社員
2024-04-04 18:37