案件と関係ないこと
本部長、秘書、リスナー社員の皆様、お疲れさまです。
今日、晩御飯のおかずの足しに、セブンイレブンでナスのみぞれ和えを買いました。レンチンして食べながら、ぼんやり考えていました。とあるナス農家のことを。
その人は私より年下の女の子で、主にTwitter上で仲良くしてくれていた、これからの新規就農を目指していた人でした。農作業もそうだし、土壌のことや帳簿のことを勉強している様子もよくツイートしていて、私も負けずに頑張らなきゃと思わせてくれる方でした。
少し前から、その方発案でLINEのグループで1週間の目標を出し合い、応援し合あい励ましあうというのをやっていました。ちゃんと1週間の目標を意識することがお陰ででき、他の人も頑張ってるって実感できるグループでした。
それが2週間前、更新が止まりました。いつもだと彼女が目標を書き込み、みんなが続く。なのに彼女の投稿がない。変だなと思いつつ過ごしていた2日後、彼女のTwitterが更新されて、その人の夫を名乗る人が「妻は永眠いたしました」と書いていました。
土地も借りて、軽トラも買って、ナスの苗も植えてさあこれから!という彼女がどんな形で亡くなったのかは知る由もありません。ただ、オンラインでも誰からも好かれ、みんなを元気づけ、きっとリアルの世界でも多くの人の心を動かしていたその人が道半ばでなにを思いながら黄泉の国に旅立ったのだろう?とぼんやり考えたりします。私は、「美味しいナスがなったら買うからね」という約束が果たされなかったことがいちばんの心残りで、どんな味のナスを作る人だったんだろう?と結論のない想像を彷徨うだけ。
今日、コンビニで買ったナスを食べながら、改めて彼女のことを思い、そしてこのコンビニのナスでさえ、どこかの誰かが愛情を込めて育て上げた結果としてあるんだなと当たり前のことを実感していました。
この世界に取り残された圧倒的多数として、時々逃げ出したくなる気持ちに蹴りを入れつつ、私はあとちょっとだけ、この人生を下手なりにいちプレイヤーとして頑張ってみよう。そう、あとちょっとだけ。
そんなことを考えていた、陰鬱な天気の、半分の月が真上に心細く佇む夜のことでした。
アフ口ふきげん
男性/38歳/広島県/農業
2024-04-17 21:37