オルセー美術館
本部長、浜崎秘書、リスナー社員の皆様、お疲れ様です
大学卒業旅行の話なのでもう30年近く前の話になります
当時フランスは英語で話しかけても取り合っても貰えない、と誠しやかに言われていました
英語はカタコト、第二選択の外国語はドイツ語、もちろん?会話ができるレベルではありません
ただ格安のヨーロッパ一周ツアーにパリが含まれていて、折角だから以前からナマで見たかったミレーの「落穂拾い」を見たいと思い立ち、意気揚々と出掛けました
途中地下鉄は日本のモノとと違い、とても匂いがキツかったり、宿から美術館に辿り着くだけでも一苦労です
で、どうにか辿り着いた美術館、いくら探してもミレーの「落穂拾い」が見当たりません
意を決して近くの職員さんと思わしき人に声を掛けました
相手は「ボディーランゲージは通用しない」と歌われたフランス人
最初は相手にされなかった、と言うより私のあまりにお粗末な英語では意味が通じなかった様です
でも、何故か熱量だけは伝わったようです
今は他の国のイベントで出展していてここには無いと教えてくれて、代りに「晩鐘」なら有ると案内してくれました
ナマ晩鐘!!
感動物です
1枚の絵から鐘の音や微風の感触、少しずつ冷えていく気温の中で、この人達には確かに神様がいるんだって言う感覚的な臨場感に包まれてしまいました
立ち尽くして声もしばらくでてなかったと思います
振り向くとずっと私の斜め後ろで先程の職員さんが見守ってくれていました
格好悪いけど涙と鼻水ダダ漏れだったと思います
多分、日本語でありがとうって言ったんだと思います
職員さんは「ドウイタシマシテ」と一言残して持ち場に戻っていきました
感謝感謝な思い出です
おのぼり
男性/50歳/神奈川県/会社員
2024-06-13 10:41