ほっこり案件

僕は転職エージェントをやっているのですが、まだコロナ前、転職相談が対面のみだった頃の話です。

ある４０歳の男性から転職相談の申し込みがありました。週末にうちの会社に転職面談に来たその方は、小学生の娘さん２人を連れてきました。「すいません、妻も用事があって預けられなくて」とのこと。２人の子は会議室の端でおとなしく、何かお絵かきをしていました。話す時もひそひそ声で、まだ小さいのに、よくわかっているなあ、と感心しました。

転職面談で、一通りこれまでの仕事内容を聞いて、こちらから紹介できそうな案件をいくつか紹介し、そのうちの１つを受けることになりました。

１時間ほどの面談が終わって３人が帰ったあと、ふと見たら会議室の机に小さな紙が折っておいてありました。

何だろうと思って開いてみると、子供の字で、「お父さんをよろしくおねがいします」と書いてありました。

すっかり驚いて、よくできた子だなあと感心したのですが、後日、その男性に聞いたところ「え、そんなことがあったんですか」と気が付いていませんでした。

ちなみに、その方はその受けた会社に見事に受かり、入社後、活躍して出世しました。この前は、採用する側で打合せをしました！

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