行きも帰りも同じバスの運転手

皆さん、お疲れ様です。

山梨に山登りに行ったときのこと。
その日は朝から雨が降っていましたが、回復する見込みでしたので、決行しました。
中央線の始発に乗り、山梨に着くとまだ雨が降っていました。
レインウェアを着込み、駅からさらにバスに乗って登山口へ向かいました。
雨の中、山奥に向かうバスには私ひとりだけでした。
『山登りに行くの？雨だから気をつけてね』
『行ってきます』
バスの運転手さんと、話をしました。

登山口に着くと雨は上がっていて、登り始めると汗ばむくらいでした。
レインウェアを脱ぎ、登頂したときには快晴。
2000mほどの山でしたが、雨雲は流れ、晴れ渡るその絶景を独り占めできました。

夕方最終のバスを逃すと辛いので、足早に下山し、バス停で帰りのバスを待っていました。

『おかえり』
バスに乗り込むと、朝と同じ運転手さんでした。

『晴れてよかったね。ちょっと心配してたよ。日頃の行いが良いんだね』

『日頃の行いが良いかどうかはわかりませんが、晴れ男なのは間違いありません。気にかけて下さってありがとうございます。楽しかったです』

帰りも、まるで専用の送迎車のように私ひとりだけだったので、運転手さんと話しながら帰りました。

都会のバスとは違い、地方の路線で本数も少なく、運転手さんも少人数でローテーションしているのだと思いますし、超偶然！というわけでもないかもしれませんが、行きも帰りも同じ運転手さんのバスに乗れて、お喋りもできてほっこりした思い出になりました。

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