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案件のこと

本部長、秘書、リスナー社員の皆様、お疲れさまです。
私がもう二度と着ないと心に誓って、大事に置いてあるTシャツがあります。真っ赤なTシャツにキラキラした緑でオシャレな字やサックスの絵が描いてある、女性もの。で、その緑の字や絵の右下の方に黒く、日付とサインが入れてあります。その人は日本人のサックスプレイヤー。でも、なんででしょうね。出会ったのはアフリカでした。
当時は青年海外協力隊に参加してサハラ砂漠辺りにいた私。そこでの娯楽のひとつが、街中のフランス語の本やDVDを借りれるスポットに行くことでした。ある日、そこでジャズライブのチラシを発見。もちろん私は嬉々として出かけて行きました。そこで確か、フランス大使館に招待されて演奏ツアーをしていたのが、当時は高校生のプレイヤーだった寺久保エレナさん。日本人らしい小柄な体型にも関わらず大胆で繊細なサックスと、都会のイケてるギャルなビジュアルだったその人も、まさかアフリカの演奏に日本人が観にくるとは思わなかったと笑っていました。
そしてそのときにほぼ唯一持ってきていたグッズが、赤いTシャツ。日本に帰ってから寺久保エレナさんのライブに行った時に一度か二度、着ましたが、今はもう勿体無くて着れません。今も大事にしているし、このシャツを見ると、あのアフリカの暑くて熱い夜の身震いが蘇ってくるようです。

アフ口ふきげん

男性/37歳/広島県/農業
2024-07-23 15:30

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