他人のバタバタ
私もよくバタバタしていますが、今回はバタバタしている人を見た話です。
歌舞伎町のラーメン屋では、私は、喜多郎が好きで
テルマ―湯の近くなこともあり、汗を出し切った後などよく食べに行きます。
で、一昨日。
夫と喜多郎へラーメンを食べに行った時、バタバタしている人を見ました。
夫が残業で遅くなった時間だったので、まあまあ遅い時間でした。
歌舞伎町らしく、1人でちゃちゃっと食べて帰る常連のホストの男の子がいたり、
どこかアンバランスな関係っぽい男女のカップルがいたり、
若い女子2人が「このスープ、神!」とか言いながら食べてたり、様々なお客さんがいました。
その中で1人、奥の席に座ったチューブトップを着て胸をハムみたいにした女子が
電話がかかってきた直後に、急にバタバタし始めました。
「えええ?マジ?? ヤバい、殺される…、ヤバいヤバい、どうしよう…・
でも、私、ご飯食べなきゃいけない…、えー、ヤバい~~~」
ヤバくて食えないのか、ヤバいから食えないのか、食う義務が職業なのか。
「殺される」は比喩か、それともガチのやつなのか。
もう、気になって気になって仕方ありませんでした。
私も夫も、他のお客さんも、店主も、みんな声はかけないまま時は流れ、
私たち夫婦は最後のビールを飲みほして、会計を済ませました。
私たちが帰る時もチューブトップ・ハム子は、「ヤバい」を繰り返していて
その「ヤバい」はもう、電話中のスマホへ語りかけているのか、独り言を言ってるのか
まったく区別がつかないくらい、ヤバい様子でした。
ハム子の前のラーメンも明太メシも、全然減っていませんでした。
店を出た後、夫と、あのハム子が何を「ヤバい」と言っていたのかを考察しました。
あの日は月末の日曜日。そして夜。
きっとあれは、売上か上げられなかったか、売掛を回収ができかなったか、売掛を払えなかったか、
なんらかのリミットまでに金が用意できなかった様子なんだと、想像しました。
東洋一の歓楽街。
月末の夜には金をめぐるバタバタがそこかしこで繰り広げられていのかもしれませんね。
全部、私たちの想像ですけど。
おこげ三丁目
女性/44歳/東京都/会社役員
2024-09-02 18:18