その手があったか…!
我が家の娘たちがまだとっても小さかった頃の話です。
長女が3歳になった頃、次女が生まれました。長女はまるで小さなお母さんのように「カワイイ、カワイイ♪」と、とても可愛いがっていました。
しかし、いつまでも寝ているだけのカワイイ赤ちゃんでいるワケもなく…動けるようになり、自由を手に入れた次女は、自由気ままに振る舞うヨダレ怪獣へと変貌。
長女の遊ぶあとを追っては破壊を繰り返すようになり、長女もつい手を出してしまうことも増えてきました。
その気持ちはとっても良く分かるのですが、やはり、母としては、弱い者に手を挙げる行為を良しとするワケにはいきません。
その都度、手を挙げるのはダメだよと伝えていました。
そんなある日。
長女が一生懸命作ったオモチャに、ヨダレ怪獣が襲いかかり、あっという間に崩壊してしまいました。
長女がとても頑張っていたのを見ていたので、これはかなりショックよね…と思いながら様子を見ていると、泣きたいとも怒りとも何とも言えない表情にみるみる変化。
「うわー…ヤバいかなー…」と強めに手が出そうな気がしたその時、なんと長女は妹の顔面を両手でガッと挟むと、妹にチューをしたのです。
想像もしなかった光景に、私は思わず笑ってしまいました。
そんな私に気付いた長女も目に涙をいっぱい溜めて、「エヘヘへ!」と笑ってみせました。横にはキョトンとした妹。緊迫した空気が一瞬で和やかになりました。
あの時の長女のとっさの行動は、長女なりの苦肉の策だったと思いますが、幼いながら賢いなーと思った出来事でした。
はなちゃ
女性/49歳/東京都/専門職
2024-09-03 12:08