バッタリ案件

今から30年以上前の話ですが、仕事で日比谷線に乗っていました。
当時はスマホどころか、まだ携帯電話も世の中に存在するかしないかの頃なので、
座席に座って、当時、俳優の菅原文太さんが担当されていた、
某週刊誌の人生相談を読んでいました。
「さすが文太さん、バッサリ斬るなぁ」と、
楽しく読んでいると、電車が駅に止まり、
私の正面にドカっと座った人がいて、

読んでる雑誌越しに明らかに長い脚を、大きく拡げたのが姿が見えて、
「ん？」と思い顔を上げたら、そこには何と！
今読んでる雑誌に出ている、菅原文太さんが座って居ました！。
文太さんはマスクもサングラスもされていなく、
黒い革のハーフコートに、ワインレッドのパンツを履いて、
腕を組んで座ってらっしゃいました。

もう、その姿だけで映画のワンシーンになる位に、
本当に格好良かったです。
お付き方に声を掛けられて、一駅か二駅で降りて行かれましたが、
あの姿は30年経った今でも、鮮明に覚えています。

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