映画『国宝』を観ました
気がつくと、なんかずっと顔面に力が入ったまま見ていました(笑)
物語やキャラクターだけなら、もっと深い話は小説にもアニメにもあるでしょうけど『実写化』された説得力がすごい。歌舞伎のシーンや心情の苦しさなど、横浜さん吉沢さんの熱意が伝わって、顔面に力が入りました。
なぜ『東宝』なんだろ。
歌舞伎の大興行主である『松竹』としては「東宝にしてやられた!」なのか、それとも梨園とは関係が近すぎて「うちでは障りが多くてできるわけないじゃん」ということなのか。
たとえば『宝塚歌劇団』を舞台にしたドロドロの話とか。祖母の代から3代続く純血のタカラジェンヌと、貧乏な家柄から彗星のように現れたレビューの天才少女のライバル物語を「『松竹』がやります」って言ったら「なんで??」ってなりそうです。てか、さすがに東宝も宝塚も許可しないか(笑)
東宝さんだから軽やかな手触りで深部まで触れることが出来た。梨園の側も今までにないことだから、けっこう面白がって協力してくれたのかもしれないですね。そんなヴァイブスも画面からは感じられました。
『国宝』と言えば、
昔、レストランに来店されていた親子連れの常連のお客様が、さる伝統芸能で『人間国宝』の家柄というファミリーでした。
亡くなった国宝のお祖父様の名跡を娘である奥様が継ぎはしたものの、しかし男性の名跡ゆえに奥様は芸としては継げず、結婚した旦那さんは一般の勤め人。しかし、中学生(当時)のご長男さんが正式に入門されたので、国宝になれるかはわからないけど、何十年か先にお祖父様の名跡を継がせたい、のだと。
中学生からしたら、とんでもない重圧なのか。『血』があることは芸の道には幸運なのか。計り知れないけど。
しばらくして、子役クラスから一般の部へ、上がる時に名を取り、襲名披露もされたそうで、本人や見届け人の名前を染め抜いた『手ぬぐい』をいただいた。
この手ぬぐいを染めた染物職人の方も後継者のいない技法の『無形文化財』の人なのだそうで、大切にとってあります。
一般には知ることのない、世界があるんですね。
コーギーモモ
男性/58歳/神奈川県/飲食業
2025-09-07 00:01