大切なプレゼン寝落ちで坊主
まだ私が20代だった頃の話です。
当時は、プレゼン前は徹夜で作業するのが日常茶飯事でした。私も例に漏れず、何日も徹夜が続いてボロボロの状態でプレゼン当日を迎えることがよくありました。そんなある日、ついに大きな失敗をしてしまったんです。
その日はプレゼンの準備で朝まで作業していました。ようやく資料が完成し、上司に「クライアントに行く前に一度家に寄って、シャワーを浴びて着替えてこい」と言われました。家での滞在可能時間は30分強。急いで家に帰り、シャワーを浴びて着替えて、眠気も覚めたはずでした。家を出るまでまだ5分ほど時間があったので、一瞬だけソファに腰掛けたんです。本当に「一瞬だけ」のつもりが、次に気がついたのは3時間後。完全に寝過ごしていました。
携帯を見ると、上司からの着信履歴が鬼のように残っていました。もちろん、プレゼンはとっくに終わっています。すぐに上司に電話をかけると、電話口から怒鳴り声が響きました。「何やってんだおまえは!坊主にしてこい!」今ならパワハラになるような発言ですが、当時はそういう時代でした。
ただ、上司は怒りのあまり、忘れていたのです。私がすでに坊主頭だったことを…
一瞬迷いましたが、私はすぐに床屋へ向かい、わずかに残っていた髪もすべて剃り落としてスキンヘッドにしました。床屋のおじさんに「急いでくれ」と急かしたため、カミソリ負けで血だらけになったツルツルの頭で会社へ。
上司に謝罪すると、上司も会社の皆も私の頭を見て大爆笑。怒っていた上司もその場の雰囲気に飲まれ、最後は笑いながら「お前、その頭はズルいだろう」。頭を丸めて、なんとか丸く収まったという、苦いながらも今となっては笑える思い出です。
帰る
男性/20歳/千葉県/自営・自由業
2025-09-08 18:01