好きなダジャレ
本部長、浜崎秘書、リスナー社員の皆様、お疲れ様です
趣味で読み漁っている「万葉集」はダジャレの宝庫です
なかでも「松」と「待つ」を掛けた歌はしつこいくらい登場します
現代人が聞いたら寒くて仕方ないかも知れませんが、当時は「教養が高い」なんて思われていた様です
その中で私が好きな歌があります
「我がやどの君松の木に降る雪の行きには行かじ待ちにし待たむ」
作者は分からないそうです
直訳すれば
「私の家の、あなたを待つという松の木に降る雪、その雪のように行くことはしますまい。あなたを待ちに待ちましょう。」
位の意味になります
でも、個人的には意味がどうとか、七面倒な事はどうでも良くて、その雰囲気が好きです
平安時代、まだ綿すら普及していません
上流階級でも暖房器具なんてせいぜい火鉢程度
女性なら着物の重ね着で寒さを凌いでいる環境下です
当時の、特に上流階級の交際作法は男性が女性の所に通う事で成り立ちます
女性はもどかしくてもなんでも、ひたすら待ちです
タダでさえ寒いのに、今で言えばベランダの様な外側の通路にでも出て中庭の雪景色を眺める女性の姿が目に浮かんできます
吐いた溜息が白くたち、溢れるように歌います
その姿、凛としていて、なのに切ない
とても綺麗なワンシーンが目に浮かびます
訳せばダジャレですが、この和歌が見せる僅かなワンシーンがとても好きです
おのぼり
男性/50歳/神奈川県/会社員
2025-09-09 22:01