社員掲示板

プロポーズ

お疲れ様です。

プロポーズしたとき、助っ人として黒猫のぬいぐるみに同席してもらいました。
その日、彼女は僕の部屋に来ていて、僕の帰りを待っているという状況でした。
仕事を終えた僕は、内緒で勝手に買った婚約指輪と、竹箒、黒猫のぬいぐるみなどの小道具を抱えて、部屋のインターホンを押しました。
『宅急便でーす』
すると彼女が出てきました。
黒猫をつれて箒を持つ彼氏が、段ボールを差し出すもんだから、キョトンとしていました。
『すみません。荷物を落として凹んでしまって……。中身を確認していただけますか?』
僕が、よそよそしい態度でそう言うと、彼女は中身を確認し始めました。
あらかじめ凹ませておいた段ボールの中には、ケースに入った婚約指輪を仕込んでおきました。
そこで彼女は察知したのか、顔に手を当てました。
正直、笑われるかも……と思っていました。
もしくは、
真面目な話ですか?と呆れられる危険性すらありましたが、その瞬間、うまくいったと思いました。
『大丈夫ですね?では、こちらに受け取りの判子をお願いします』
そう言って婚姻届を差し出すと、彼女は再び顔を手で覆って、うんうんうんと、うなずき、くしゃくしゃの顔で抱きついてきました。
『ジジ、ラジオ』
黒猫にそう言って、ウォークマンの再生ボタンを押しました。
腰につけた小さなギターアンプから流れる少し歪んだ『ルージュの伝言』は、本当のラジオみたいな音がしていました。

ありがとうね、ジジ。心強かったよ。

北岳に来ただけ

男性/38歳/東京都/会社員
2026-06-15 14:55

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。