元カレと頭ごっつんこ
お疲れ様です。
百年の恋も冷めるエピソード、
耳を塞ぎながら、お聴きください。
『迎えに来て』
彼女からの電話で、僕はバイクで上野へ向かいました。
彼女と、彼女の元カレ、彼女のお母さんの彼氏という、よくわからないメンバーで飲んでいるようでした。挨拶をして、とりあえず愛想良く振る舞いました。
彼女曰く、元カレは、友人も恋人も超えた存在とのこと。
お母さんの彼氏については、ヴァージンロードを一緒に歩きたい父親のような存在とのこと。
お開きになり、彼女は僕と元カレを向かい合わせると、僕たちのおでこをごっつんこさせて『よろしくお願いします』と言いました。
あーはいはい。今カレと元カレ、私のために仲良くしてねってことね。はらわたが煮えくり返りました。
元カレが、気まずそうにしているのが救いでした。
彼女を乗せてバイクを走らせる帰り道、再びお腹のあたりがカァーっと熱くなりました。
それはエンジンの熱でも、彼女の腕の温もりでもなく、屈辱からくるものでした。
はらわたが煮えくり返るとは、このことだろう。腸内細菌、全滅だろうな。明日は、お腹ゆるゆるかもしれない。
お酒が入って上機嫌な彼女に、ニコニコと微笑み返しながら、もう長くは続かない、そう思いました。
そんな気持ちとは裏腹に、次の日のお腹の調子は、絶好調でした。
北岳に来ただけ
男性/38歳/東京都/会社員
2026-07-15 12:20

