歓楽街に消える少年
初投稿です。
バスの思い出ということで、ちょっと思い出したお話です。
今から2,30年ほど前になるのですが、
当時鹿児島の路線バスをよく利用していました。
鹿児島は東京のように電車は張り巡らされておらず、市街地まで行くにはバス利用が主流です。
ある日の夕方18時ごろ、よく利用しているバスで気になる少年がいました。
その子はリュックを背負った小学校低学年〜中学年くらいの子。
親御さんもなしで一人でいつも乗ってきます。
こんな夕暮れから乗ってくるのも珍しいですが、
いつも降りる場所が鹿児島の高見馬場、
東京で言うと新宿の歌舞伎町のような歓楽街近いところで降りていくのです。
その辺には塾もなく、大人のお店が広がるばかりのところ。
何度か降りていく姿を見て、ちょっと不安な気持ちになっていました。
ある日、気になった私は「危ないことに巻き込まれていないか確認のため」に
あとをついてみることに...。
すると、急にその子はダッシュ!なんとか早足で追いつきますが、
なんと、警察署に駆け込んで行ったのです。
「しまった!不審者に間違われたのでは...」と
私は罪悪感を感じつつ・・・
でもその日は警察署に入って行ったのなら安全か・・・と、そこを離れました。
後日、土曜日にその少年と親御さんが同じバスに乗ってきました!
いてもたってもいられず、その親御さんにおそるおそる、
「この子、いつも夕方に歓楽街に消えていくのだけど、いったい....?」と問いかけました。
すると、「ああ〜笑 実はですね笑」と...
・・・と、ここまでは地元のおじさんの視点。
その少年とは、私です。
当時、剣道を習っていた私は、放課後に自宅からバスで警察署の道場へ習い事をしに行っていたのです。
歓楽街はバス停から警察署まで最短ルートで、行くには避けられないところ。
ダッシュをしたのは、自分の中のトレーニングルールで
「電柱4本過ぎたらダッシュ」ルールをしていたが故、
知らぬ間におじさんを撒こうとしてしまっていたのです。
そして、そのおじさんは元警察官だったそう。
地域性のあるバスだと、そうした見守る目、コミュニティとしても機能している一面があったのだなぁ
と感じました。
ごめんね、おじさん。ありがとう!
わっぜか
男性/20歳/北海道/会社員
2026-07-21 18:44

